自動車工場

 とある研修会で日産の九州工場を見学して参りました。工場内撮影禁止だったのでこれ→
でも見て下さい。

一言で言うとムチャ広かったです。初めどうも違和感があって、何ぜか分かりませんでしたが、すぐにその理由に気付きました。
自動車って車種ごとに違う製造ラインで作られてると思てたけど、ナント!たった1本の製造ラインで全車種を生産してるではないですかい!

まるで渋滞中の道路のように、シルフィ、プリメーラ、プレサージュ、ムラーノ、ティアナ、エクストレイル、パスファインダー、アルメーラなどありとあらゆる車種が、ごちゃ混ぜで一列に並んで、チョットずつ進みながら組み立てられて行くではありませんか!
車種が違うくらいなので当然色とか、サンルーフの有無とか、四駆かどうかとか、ステアリングの左右とか、4ATか5MTかとか、とにかくいろんなとこが全部ちょっとずつ違います。
その様子はまさに圧巻で、私のそれまでの「車種ごとに製造ラインが決まっている」と言う自動車工場のイメージは見事に覆されました。
しかも工員さんは半分くらい女性で、これまた私の前時代的な固定概念を崩されました。しかも余裕を持ってやっている様に見えて、作業よりチェックに重点を置いてるような感じです。

さて、私の従事する建設業界ですが、伝統を重んじるのか未だに何十年も、いや何百年も前からのやり方を踏襲し続けています。改革とか効率化とか新工法とかQCサークルなどと、ちょっとでも口にしようものなら、ものすごい抵抗に逢います。どんな素晴らしい意見も、たちまち「建物はそこいらの製造業がポッコラポッコラ作れるような、そんな単純な代物やあらへん」 との御言葉の前にひれ伏します。

しかし、自動車メーカーは今や、たった1本の製造ラインを駆使してあらゆるユーザーのニーズに応える事が出来る非常に柔軟なシステムを作り上げているわけで、しかも建物のように雨風をしのぐだけではなく、居住性抜群な快適空間を擁し、悪路を高速で走り回ることもでき、オマケにチョットくらい衝突したって中の人は大丈夫という、ちょっとした地震で潰れる建物と比べてると、はるかに複雑で高品質な、まさに奇跡のごとき技術の結晶を17秒に1台ずつオフラインし続けているのです。

もうビバ・ゴーン!と叫ばざるを得ません。

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いま、日産で起こっている
こと





CAR GRAPHIC
1962年7月号





たのしい自動車工場